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執筆者の写真Ryo Shimizu

プログラミング経験ゼロの人たちにAIプログラミングを教えてその日のうちにハッカソンをしたら驚きの結果に

去る2024年10月12日、新潟県長岡市において「AIxビギナーハッカソン」を開催しました。

講師は当社の共同創業者の清水亮で、審査員は長岡高専の矢野昌平教授をお迎えしました。


参加者はプログラミングがほとんど未経験、またはAIプログラミングが未経験の地元の高校生、高専生、社会人など16名となり、ミライエ長岡で開催しました。


地元のIT企業スタイルアーツさんからメンター2名の協力を得て、当社の社長であるAIスーパーコンピュータ継之助を使って700億パラメータのLlama3.1-Swallowを動かして行いました。



当日朝10時にスタートし、まずは長岡市の磯田市長から挨拶があり、午前中はPython(パイソン)と言うプログラミング言語の基礎から教える講座が開かれました。


Pythonと言う言語はAI分野で特によく使われている言語で、当日はあらかじめ用意したGoogle Colabのノートブックと言う開発環境を配布し、プログラミングに最低限必要な知識を二時間でレクチャーしました。


当日使用した資料はこちらです。



変数の扱い、文字列やリストの扱いから入り、最終的にはAIを使ったプログラミングまで一気に体験できる構成です。


その後、お昼休みを挟んでハッカソンに入ります。初心者向けと言うこともあって、「スプリント」と言う、短距離走のように短い時間のハッカソンを繰り返します。


最初のテーマは「癒し」でした。


制限時間はわずか20分、全員がPython未経験という状況にも関わらず、16人中12人が生成AIを組み込んだ何らかの作品を完成させるところまで行きました。


第一回のスプリントで優勝されたのは鉄工所の営業部で働く女性で、性別、年齢、凝っている部位などを入力するとマッサージや筋トレの提案をしてくれるという作品でした。短期間に的確にAIを使いこなしている点が印象的です。




その後さらに2回のスプリントを行い、次はチームハッカソンです。

チームハッカソンは4人一組4チームに分かれてハッカソンを行います。

gradioと言うツールの使用が解禁され、その場で本格的なWebサービスのプロトタイプを作ります。


チームハッカソンの制限時間は40分。

優勝したチームには全員にポイントが入ります。


チームハッカソンはメンバーを入れ替えて2回行われ、どちらも「長岡市のイノベーション」と言うテーマで全員が知恵を絞ります。


ここで長岡高専一年生が大活躍し、二回のチームハッカソンで高得点を記録します。



gradioを使うと、簡単にプログラムにGUIを追加でき、しかもWebサービスとしてURLが発行されて公開されます。つまり、全くの初心者がわずか半日の作業でWebサービスの開発までできるようになったのです。これには主催した清水も驚いていました。


各チーム、非常に凝ったGUIやアイデアを詰め込んだ作品で勝負しますが、最終的にはプレゼンテーションや生成AIの活用といった観点に力点が置かれ、審査されました。


長岡高専の矢野教授も短時間で作られたとは思えない力作が揃うさまに驚いているようでした。


こうして初の試みとなった初心者向けAIハッカソンですが、最終的には同点で二つの参加者が残り、ジャンケンの結果、長岡高専一年生の津輕健太さんが見事賞金の1万円を獲得しました。津軽さんはPythonの経験はほぼないものの、中学時代はC言語などをやっていたそうです。


今回、初めての試みとなったビギナー向けAIハッカソンは、AIと言う新しい道具が登場することによって、単なるプログラミングを学ぶだけでは退屈になりがちなところを、生成AIがアシストすることでより理解度が高まったり、新しいアイデアを形にする役に立ったりと、生成AIが人の能力を拡張することを実証できました。


また、とにかく参加者の完走率が高いこと、特に高校生たちの自由な発想と瞬発力の高さが発揮されたのが運営としても非常に驚きでした。


今回の継之助はOpenAIのAPIと互換性があるvllmサーバーを動かして使うようになっており、参加者が自宅に戻った後でも、OpenAIのAPIに切り替えて作品を振り返ったりできるようにしています。


当社では今後も様々な地方でこうした取り組みを検討しており、こうした取り組みにご興味のある自治体からのお問い合わせをお待ちしています。



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